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ショートショート 【自殺嫌いな男】
カテゴリ: 【ショートショート】 / テーマ: ショートショート / ジャンル: 小説・文学
「また人身事故か」

男はそう言って、チッと舌を鳴らした。

自殺大国である日本では、人身事故は珍しくもなんともない。

男は会社員だ。だから、通勤中や帰宅中に、人身事故のせいで足止めをくらうことがしょっちゅうあった。

「死ぬなら人に迷惑をかけないような死に方をしろよ」

男は、自殺する人間が大嫌いだった。


~~

ある日男に、女の知人が、親戚の叔父のことに関して相談してきた。

男は、暗く悩んでいる人間は、自殺する人間の次に嫌いだったが、下心があったので、相談に乗った。

叔父は、訳があってお金に困っており、自殺するぐらいに悩んでいて、心配だと女は話した。

「死ぬ気になればなんでもできるだろ?その叔父さんが弱いだけの話だね」

男は、続けて言った。

「そんな金にルーズな奴なんか、死なせてやった方が良いんじゃない?」

女は、無言で男の元を去っていった。

男は、暗い人間と関わりが切れたので、別に良いと思った。


~~

それから数十年の歳月が過ぎ去った。

男は、気軽な気持ちで親族の連帯保証人になり、本人に逃げられ、莫大な借金を背負うことになった。

男は、誰にも何も相談せず、いや、相談する相手がいなかったので、迷わず電車にはね飛ばされた。



【あとがき】

これも少し実体験が入っています。
私の場合、叔母さんがお金のことで悩んでいて、そのことをメッセ友達(MSN派です)に相談したことがありまして。そのときに、この台詞を言われました。
結局、叔母さんには私が貯金を渡してなんとかなったのですが、そのときのプレッシャーといえば、半端ではありませんでした。

弱い人間に冷たい人間は、自分が弱い立場になったときに、自分自身のことを許せなくなる。
そんなことを考えて書いた話です。
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編集 / 2012.06.02 / コメント: - / トラックバック: - / PageTop↑
お知らせ
無事に退院することが出来ました。ありがとうございます^^
新しいブログもよろしくお願い致します。
6月27日
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